2012/2/27

競争法

マイクロソフト、競争問題で欧州委に苦情

この記事の要約

米マイクロソフトは22日、米モトローラ・モビリティーと米グーグルが競争法に違反しているとして、欧州委員会に苦情を申し立てたことを明らかにした。モトローラが不当に高いロイヤルティ(特許使用料)を設定し、ウィンドウズ搭載パソ […]

米マイクロソフトは22日、米モトローラ・モビリティーと米グーグルが競争法に違反しているとして、欧州委員会に苦情を申し立てたことを明らかにした。モトローラが不当に高いロイヤルティ(特許使用料)を設定し、ウィンドウズ搭載パソコンやXbox(エックスボックス)ゲーム機などの競合製品の販売を妨害しているためと説明している。

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モトローラはウェブ上で動画を再生する際の標準技術に関する複数の特許を保有している。マイクロソフトによると、これらの特許は「公平、合理的、無差別(FRAND)」な条件で他社に提供するというルールがあるにもかかわらず、モトローラは高額なロイヤルティを請求。具体的には、1,000ドルのノートパソコン1台につき、動画圧縮規格に関する50件のロイヤルティとして22.5ドルを要求している。しかし、同時に必要となる29社・2300件の特許使用料は2セントでしかなく、モトローラはわずか50件の特許で1,000倍以上の使用料を要求していることになる。

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マイクロソフトのヘイナー法務副顧問兼副社長は、「モトローラは標準必須特許を使ってウェブ上の動画を抹殺する方向に進んでおり、モトローラの新たなオーナーとなるそうした方向性を変えるようとする意思が見られない」と両社を批判している。一方グーグルはマイクロソフトの申し立てを受けて、「申し立ての内容は見ていないが、ライバルを攻撃するのに法的手段に訴えるというのは彼ら(マイクロソフト)の首尾一貫したやり方だ」とコメントした。

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