2012/3/5

環境・通信・その他

域内のガン死者数、男女とも減少傾向

この記事の要約

EU内でガンによる死者が減少傾向にあることが、スイス、ローザンヌ大学とイタリア、ミラノ大学のガン研究者らが29日に発表した報告書「腫瘍学紀要」で分かった。これによると、域内のガンによる死亡者数は今年、男性が約72万人、女 […]

EU内でガンによる死者が減少傾向にあることが、スイス、ローザンヌ大学とイタリア、ミラノ大学のガン研究者らが29日に発表した報告書「腫瘍学紀要」で分かった。これによると、域内のガンによる死亡者数は今年、男性が約72万人、女性が約57万人で、合計約130万人に上る見通し。2007年と比較した場合、男性は10%、女性は7%の減少となる。

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域内の女性の最大の死因となっているのは乳ガンで、今年末までの死亡者数は約8万8,000人に上ると予想されている。ガンによる死亡者全体の15%を占め、とくにフランス、ドイツ、イタリア、スペインで患者数が多い。20~49才の女性では最大の死因となる見込みだ。ただし、治療方法の改善などによって患者数自体は減少しており、07年から9%減、死亡率では13%近い低下となる見込みだ。

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一方、男性の最大の死因は、依然として肺ガンとなる見通し。患者数は減少しているものの、今年の死者数は約18万3,000人に達するとみられる。また、女性の死因としても増加しており、約78,000人に上ると予想される。イギリスとポーランドでは、女性の最大の死因になりそうだ。

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報告書はこのほか、男女ともに膵臓ガン患者の増加が目立つことを指摘した。膵臓ガンを発病する主なリスク要因は喫煙と過体重であることから、肥満の増加が一因とみられている。

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