2012/3/26

総合 –EUウオッチャー

ECBがカバードボンド購入中止を検討か、信用不安改善で

この記事の要約

欧州中央銀行(ECB)が、ユーロ危機対策として実施している担保付き債券(カバードボンド)購入の中止を検討し始めたもようだ。21日付の英フィナンシャル・タイムズ(FT)が報じた。\ カバードボンドは住宅ローン債権や自治体へ […]

欧州中央銀行(ECB)が、ユーロ危機対策として実施している担保付き債券(カバードボンド)購入の中止を検討し始めたもようだ。21日付の英フィナンシャル・タイムズ(FT)が報じた。

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カバードボンドは住宅ローン債権や自治体への貸し付けを裏付けにした債券。ECBは2009年7月、リーマンショックに伴う金融危機で資金繰りが悪化しているユーロ圏の銀行を支えるため、ユーロ圏で発行されるカバードボンドの買い取りを開始した。2010年6月に一度は中止したが、ギリシャに端を発した信用不安に拡大を受け、昨年11月に再開していた。

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FTによると、ECBのカバードボンド買い入れ枠は総額400億ユーロに上るが、これまでに消化したのは90億ユーロを下回っている。ECB内では、信用不安が落ち着きつつあることから、今後も需要は増えないとして、非常時の金融政策を元に戻す「出口戦略」の一環として買い取りを打ち切る方向で検討に入ったという。

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