2012/3/26

産業・貿易

ロシアがEUからの家畜輸入禁止、新感染症の発生で

この記事の要約

ロシア政府が20日、EUからの牛、豚など家畜の輸入を禁止する措置を発動した。EU内でシュマレンベルク・ウイルス感染症と呼ばれる新種の家畜病が発生していることを受けたもの。EUは不当な措置として反発している。\ シュマレン […]

ロシア政府が20日、EUからの牛、豚など家畜の輸入を禁止する措置を発動した。EU内でシュマレンベルク・ウイルス感染症と呼ばれる新種の家畜病が発生していることを受けたもの。EUは不当な措置として反発している。

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シュマレンベルク・ウイルス感染症は、感染した家畜に産子異常を引き起こす。昨年11月に独ニーダーザクセン州のシュマレンベルクで確認されたことから命名された。これまでにドイツのほかフランス、イタリアなどで、牛、羊、ヤギの感染が確認されている。

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ロシア政府は国内の家畜に感染するのを恐れ、無期限の禁輸措置を発動した。AFP通信によると、昨年のEUのロシア向け家畜輸出額は1億8,800万ユーロ。今回の禁輸対象は、うち7,500万ユーロ分に相当する。とくにラトビアが大きな影響を受ける。

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欧州委員会のデフフト委員(通商担当)とダッリ委員(保健担当)は20日発表の声明で、感染が確認されていない豚まで禁輸対象とするのは「科学的根拠がない」として反発し、同措置の見直しを求めている。

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