銀行資本規制をめぐる協議が難航している問題で、EUは事態の打開を図るため5月2日に財務相会合を開く。EU外交筋がこのほど明らかにした。
\EUの銀行資本規制をめぐっては、リスクをカバーするために域内の銀行が保有する資本の基準を欧州委員会が提示している。これについて英国は、加盟国が必要に応じて金融機関に対する資本要件引き上げを義務けることができる弾力的な制度が望ましいと主張し、域内共通の基準の導入を支持する独仏などと対立。協議は暗礁に乗り上げている。こうしたなか、EU議長国のデンマークは5月2日に臨時の財務相会合に開くことを提案。デンマークの外交官はロイター通信の取材に対し、実務者レベルでの議論はほぼ尽くされているとして、「政治的決断が必要だ」と語った。
\今後の協議の行方についてあるEU当局者は、資本状況が良好な自国の銀行の優位性を維持するため、より厳しい自己資本比率規制を銀行に課す可能性を確保したい英国と、一律の基準に基づく公平な競争を望む独仏との間で意見の調整が図れるかがポイントとなるとの見方を示している。
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