2012/4/16

競争法

アップルと出版4社が是正案、電子書籍の価格操作疑惑で

この記事の要約

米電子機器大手アップルが欧米の大手出版社と電子書籍をめぐる価格談合を行ったとして欧州委員会が調査している問題で、同委は11日、アップルと出版社4社から是正案が提示されたことを明らかにした。\ 欧州委は昨年12月、アップル […]

米電子機器大手アップルが欧米の大手出版社と電子書籍をめぐる価格談合を行ったとして欧州委員会が調査している問題で、同委は11日、アップルと出版社4社から是正案が提示されたことを明らかにした。

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欧州委は昨年12月、アップルが開設した電子書籍のオンライン配信サービス「iBookStore(アイブックストア)」で販売する書籍の価格を共謀してつり上げた疑いがあるとして、アップルと英ハーパー・コリンズ、米サイモン&シュスター、仏アシェット・リーブル、独ゲオルク・フォン・ホルツブリンク、英ペンギンの出版大手5社を対象に競争法違反の疑いで調査を開始した。アルムニア委員(競争担当)は声明で、アップルとペンギンを除く出版4社から是正案の提示があったことを明らかにするとともに、これら5社が「問題の早期解決に向けた提案を速やかに提出したことを歓迎する」とコメントした。欧州委は今後この是正案が「消費者の利益となる競争を維持するのに充分な内容」であるかどうかを第三者とともに検討する。

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アップルと大手出版社の価格談合問題をめぐっては米司法省が独占禁止法(反トラスト法)違反でニューヨークの裁判所に提訴した。アシェット・リーブル、ハーパー・コリンズ、サイモン&シュスターの3社は和解が成立している。

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