2012/4/23

総合 –EUウオッチャー

伊政府が財政均衡の目標達成断念、景気後退で1年先送り

この記事の要約

イタリア政府は18日、目標としていた2013年の財政均衡達成を断念すると発表した。景気後退により財政再建が困難となっているためで、目標達成時期を1年先送りし、14年とする。\ 債務危機に直面するイタリアのモンティ政権は、 […]

イタリア政府は18日、目標としていた2013年の財政均衡達成を断念すると発表した。景気後退により財政再建が困難となっているためで、目標達成時期を1年先送りし、14年とする。

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債務危機に直面するイタリアのモンティ政権は、財政赤字を2013年に国内総生産(GDP)比0.1%まで圧縮し、財政をほぼ均衡化させる方針を打ち出していた。しかし、同国は昨年7-9月期からマイナス成長に陥っており、同日に閣議承認された経済財政報告書では、今年は1.2%のマイナス成長になる見込み。これを受けて政府は、13年の財政赤字をGDP比0.5%に下方修正し、14年に同0.1%まで削減する新目標を定めた。

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モンティ政権は、赤字削減の目標達成に固執すると、悪化している景気を一段と押し下げ、財政再建がさらに困難になると判断し、1年先送りした。市場は同決定を冷静に受け止めており、同日のイタリア国債の流通利回りは小幅の上昇にとどまった。

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