スイスの製薬大手ロシュは18日、米遺伝子解析機器メーカーのイルミナに対して実施している株式公開買い付け（TOB）を延長せず、買収を断念すると発表した。同日開催されたイルミナの株主総会で、株主の過半数が同TOBを拒否する経営陣を支持したため、買収実現は難しいと判断した。
\ロシュは1月下旬、イルミナに対するTOB計画を発表した。1株当たりの買収提示額は44.50ドルで、買収総額は最大57億ドルだった。イルミナが受け入れを拒否したため、同社は3月下旬にこれを1株当たり51ドル、総額62億ドルに引き上げたが、改めて拒否されていた。その後もイルミナ経営陣が買収交渉に応じることを条件にTOB価格を引き上げる意向を示していたが、イルミナの姿勢は変わらなかった。
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