2012/4/30

総合 –EUウオッチャー

S&Pがスペインを2段階格下げ、財政悪化見込み

この記事の要約

大手格付け会社の米スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は27日、スペイン国債の長期信用格付けを「シングルA」から2段階引き下げ、投資適格級ぎりぎりの「トリプルBプラス」にしたと発表した。景気低迷などによって […]

大手格付け会社の米スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は27日、スペイン国債の長期信用格付けを「シングルA」から2段階引き下げ、投資適格級ぎりぎりの「トリプルBプラス」にしたと発表した。景気低迷などによって財政状況が悪化すると見込んだもので、今後の格付け見通しも「ネガティブ」とし、さらなる格下げを示唆している。

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昨年の財政赤字が国内総生産(GDP)比8.5%と、EUで3番目の高水準にあるスペインは、財政再建を進めている。しかし、景気が悪化しており、S&Pは最新予測で、成長率が今年はマイナス1.5%、来年は同0.5%に落ち込むと予想。さらに、政府が資金繰りの悪化している国内銀行への追加支援を迫られる恐れもあることから、財政は一段と悪化するとして、国債の格下げに踏み切った。

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S&Pは1月にスペイン国債の長期信用格付けを2段階引き上げたばかりだった。

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