2012/5/7

総合 –EUウオッチャー

S&Pがギリシャ国債格上げ、「選択的デフォルト」を解除

この記事の要約

大手格付け会社の米スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は2日、「選択的債務不履行(SD)」としていたギリシャ国債の長期信用格付けを「トリプルC」に引き上げたと発表した。債務削減が完了したことを受けたもので、 […]

大手格付け会社の米スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は2日、「選択的債務不履行(SD)」としていたギリシャ国債の長期信用格付けを「トリプルC」に引き上げたと発表した。債務削減が完了したことを受けたもので、ギリシャ国債は投資不適格級ではあるもののデフォルト認定を解除された。

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ギリシャ政府はEU、国際通貨基金(IMF)による第2次金融支援の条件として、ギリシャ国債を保有する銀行など民間債権者を対象に、元本を53.5%削減した上で、利回りの低い新たな長期国債と交換する債務削減計画を発表。これを受けてS&Pは2月末、ギリシャ長期国債を一部の債務が約束通り履行されないことを示すSDに格下げしていた。しかし、債務削減が完了し、債務が3分の1程度圧縮されたことから、格上げに踏み切った。

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フィッチ・レーティングスは3月中旬にギリシャの長期信用格付けを引き上げており、3大格付け会社で債務削減完了後に格上げしていないのはムーディーズ・インベスターズ・サービスだけとなった。

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