2012/5/21

競争法

アストラゼネカへの制裁は妥当=欧州裁法務官

この記事の要約

欧州司法裁判所は15日、EUから競争法違反で制裁金支払いを命じられた英製薬大手アストラゼネカが、同措置を不当として提訴している問題で、同社の訴えを退ける判断を下した。\ 欧州委員会は2005年、アストラゼネカが開発した潰 […]

欧州司法裁判所は15日、EUから競争法違反で制裁金支払いを命じられた英製薬大手アストラゼネカが、同措置を不当として提訴している問題で、同社の訴えを退ける判断を下した。

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欧州委員会は2005年、アストラゼネカが開発した潰瘍治療薬「ロセック」について、同社が1993年から2000年にかけて特許制度を悪用してジェネリック薬(後発医薬品)の参入を妨害したとして、6,000万ユーロの制裁金支払いを命令。これを不服とする同社は欧州司法裁判所の一審に当たる一般裁判所に提訴した。同裁判所は2010年、制裁額を5,250万ユーロに減額したものの、特許制度悪用と認定した欧州委の判断を支持する判決を下していた。今回の法務官判断は、同判決を踏襲したもの。

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法務官の判断に法的拘束力はないが、これを尊重するケースが過去の判例で圧倒的に多く、欧州裁の最終判決でもアストラゼネカの敗訴が言い渡されるのは確実な情勢だ。

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