欧州委員会が5月30日発表した同月のユーロ圏の景況感指数(ESI、標準値100)は90.6となり、前月から2.3ポイント低下した。景況感の悪化は2カ月連続で、2009年10月以来、約2年半ぶりの低水準まで後退した。
\ESI はEU内の企業経営者約13万人と約4万人の消費者を対象に、毎月最初の2週間に実施する聞き取り調査を通じてまとめられる。景況感の悪化は、信用不安の震源地であるギリシャの財政再建が不透明となっていることや、スペインの銀行の先行き不安が広がっていることが大きく反映されたもようだ。
\分野別の景況感指数は、消費者を除いて低下した。下げ幅は製造業が2.3ポイント、サービス業が2.5ポイント、小売業が7ポイント、建設業が2.6ポイントだった。
\EU27カ国ベースのESIは、前月を2.7ポイント下回る90.5。主要国では英国が4.7ポイント、イタリアが4.3ポイント、フランスが1.5ポイント、ドイツが1.4ポイント、スペインが1ポイントの幅で低下した。
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