2012/6/4

産業・貿易

EU・米国間の航空貨物検査、手続き簡素化

この記事の要約

欧州委員会と米国運輸保安局(TSA)は1日、航空貨物の検査体制を変更することで合意し、同日付で実施した。出発地での保安検査のみを義務付ける新制度により、貨物取扱業者の費用負担が軽減されるとともに、輸送にかかる時間の短縮が […]

欧州委員会と米国運輸保安局(TSA)は1日、航空貨物の検査体制を変更することで合意し、同日付で実施した。出発地での保安検査のみを義務付ける新制度により、貨物取扱業者の費用負担が軽減されるとともに、輸送にかかる時間の短縮が期待される。

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欧州委とTSAが数カ月前から行ってきた協議では、EU域内の輸送先に応じて、業者が複数の異なる制度に対応しなければならない点が問題視されていた。貨物の保安検査にかかる費用は業者が負担しており、その金額は業者の利益の4%ほどに相当する。新制度により、EU側(スイスを含める)だけでも業者のコストは、年間数1,000万ユーロ削減される見通しだ。EUから米国に向けて発送される航空貨物は年間100万トンを超え、昨年は域外向け発送量の27%(金額ベース)を占めた。

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航空貨物の保安検査は2010年10月、イエメンから米国向けに発送された荷物から爆発物が発見されて以来、強化されていた。

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