2012/7/23

環境・通信・その他

航空券オンライン販売、欠航保険の自動加算に違法判決=欧州裁

この記事の要約

EU司法裁判所は19日、航空券のオンライン販売業者が欠航補償の保険料を燃料サーチャージや各種手数料と同様、自動的に料金に加算される設定にすることはEU法に違反するとの判決を言い渡した。不測の事態で欠航や着陸地変更などの事 […]

EU司法裁判所は19日、航空券のオンライン販売業者が欠航補償の保険料を燃料サーチャージや各種手数料と同様、自動的に料金に加算される設定にすることはEU法に違反するとの判決を言い渡した。不測の事態で欠航や着陸地変更などの事態が生じ、予定外の支出が発生した場合の費用を補償するプランは、利用者の自発的な意思表示によって取引が成立する「オプトイン」方式で提供しなければならないと指摘している。

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今回の事案はドイツの消費者保護団体が英国に本社を置くオンライン旅行会社eブッカーズの独子会社を相手取り、航空券の販売に際して欠航補償にかかる保険料の自動加算を停止するよう求めて訴えていたもの。eブッカーズでは最初から欠航補償プランを組み込んだ設定になっており、利用者が自分でチェックをはずさないと手数料などと一緒に保険料が自動加算される仕組みになっている。

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司法裁は判決で、航空機の利用にあたって「強制されておらず、必須でもない」サービスについては利用者に選択の自由を保障しなければならないと強調。「EU法は追加的な料金を伴うサービスについて、予約手続きの最初の段階で明確かつ透明な形で利用者に正確な情報を伝え、利用者が自ら承諾の意思表示を行った場合に限って料金が発生するオプトイン方式で提供することを求めている」と指摘している。

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