2012/7/30

総合 –EUウオッチャー

ECBが国債買い入れ再開か、ドラギ総裁が示唆

この記事の要約

欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は26日、ロンドンで行った講演で、ユーロ圏の重債務国の国債利回りが上昇していることについて「ユーロ防衛のため、我々の権限の範囲内で、あらゆる手段を講じる用意がある」と述べ、ECBによる国 […]

欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は26日、ロンドンで行った講演で、ユーロ圏の重債務国の国債利回りが上昇していることについて「ユーロ防衛のため、我々の権限の範囲内で、あらゆる手段を講じる用意がある」と述べ、ECBによる国債買い入れの再開を示唆した。

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ECBは2010年5月、ギリシャの財政危機で動揺した金融市場を支えるため、財政悪化国の国債を流通市場で買い取るという異例の措置を開始し、これまでに総額2,100億ユーロ相当の国債を買い支えてきた。しかし、3月から中止している。

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ドラギ総裁の発言は、スペインの10年物国債の利回りが、ギリシャなど3カ国がEU、国際通貨基金(IMF)への支援要請に追い込まれた際の水準で、危険水域とされる7%を超えていたことを受けたもの。同総裁は言明を避けながらも「十分な対応をとる。私を信じてほしい」と述べ、スペイン国債などを買い支えることを示唆した。

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これを受けて同日、スペインの10年物国債の利回りは6%台まで低下。イタリア国債の利回りも大きく低下した。

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