米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスは24日、ドイツとオランダ、ルクセンブルクの国債の格付け見通しを「安定的」から「ネガティブ(弱含み)」に引き下げた。3カ国は財政が健全で、最上級格付けの「Aaa」を与えられているものの、ユーロ圏の信用不安の影響が広がる懸念があるとして、将来の格下げを示唆した。
\ムーディーズはユーロ圏でドイツ、オランダ、ルクセンブルク、フィンランド、オーストリアの格付けを最上級の「Aaa」としている。2月にはフランス、オーストリアの見通しを「ネガティブ」に引き下げていた。
\ドイツとオランダ、ルクセンブルクは財政基盤が強固だが、ムーディーズはギリシャがユーロを離脱した場合の影響や、スペインとイタリアが財政危機でEUに支援を要請した場合に3カ国が大きな負担を強いられることを考慮し、格下げがあり得ることを示唆した。
\一方、フィンランドについては、健全な財政に加えて、民間銀行の事業が国内に集中しており、ユーロ圏の信用不安拡大による影響が小さいことなどから、見通しを「安定的」に据え置いた。
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