2012/10/1

総合 –EUウオッチャー

EUがESM強化を検討、2兆ユーロ規模に拡大か

この記事の要約

債務危機に直面するユーロ参加国に対するEUの新たな緊急金融支援の枠組みとなる「欧州安定メカニズム(ESM)」をめぐり、資金規模を2兆ユーロに拡大する案が浮上しているもようだ。独『シュピーゲル』誌がこのほど報じた。\ ES […]

債務危機に直面するユーロ参加国に対するEUの新たな緊急金融支援の枠組みとなる「欧州安定メカニズム(ESM)」をめぐり、資金規模を2兆ユーロに拡大する案が浮上しているもようだ。独『シュピーゲル』誌がこのほど報じた。

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ESMは現行の危機国支援の枠組みである「欧州金融安定基金(EFSF)」を引き継ぐ恒常的な支援基金。EU版の国際通貨基金(IMF)と称される。10月8日に発足の予定となっている。

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EUは昨年末の首脳会議で、ESMを5,000億ユーロとすることを決めた。しかし、市場ではギリシャなどに続いてスペイン、イタリアが支援を要請した場合に対応できないとして、増額が必要との声がくすぶっている。

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シュピーゲルによると、これを受けて加盟国は2兆ユーロに拡充することを協議しているが、フィンランドが強く反対しているという。

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欧州委員会の報道官は24日の記者会見で、ESMの強化を検討していることを確認し、EFSFと同じく民間資金を活用する方向で調整を進めていることを明らかにしたが、増額の規模については言及しなかった。

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