債務危機でEUなどから金融支援を受けているポルトガル政府は3日、来年9月に償還期限を迎える国債約100億ユーロのうち37億6,000万ユーロ相当について、償還期限が遅い新発債との交換による借り換えに成功した。これによって政府は来年の国債償還額が減ることで資金繰りが緩和され、財政再建を軌道に乗せるための環境が改善することになった。
\政府は債務管理庁(IGCP)を通じて13年9月償還債の38.5%に相当する37億6,000万ユーロを買い戻し、代わって同額の15年10月に償還期限を迎える国債を発行した。
\債務危機でEU、国際通貨基金(IMF)から金融支援を受けているユーロ圏3カ国では、アイルランドが1月に同様の国債交換を実施し、7月に短期国債の入札が順調に成立した。ポルトガルによる国債の発行または交換は、昨年5月に総額780億ユーロの金融支援を取り付けてから初めて。交換の成功は市場のポルトガル国債に対する信用が回復しつつあることを意味するもので、国債市場復帰に向けて前進した格好だ。
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