2012/10/15

産業・貿易

欧州委がWTOにパネル設置要請、米のボーイング支援めぐる紛争で

この記事の要約

欧州委員会は11日、米政府が世界貿易機関(WTO)から協定違反と認定された航空機大手ボーイングに対する公的支援の撤廃を履行していないとして、WTOに履行を確認するための小委員会(パネル)の設置を要請したと発表した。\ E […]

欧州委員会は11日、米政府が世界貿易機関(WTO)から協定違反と認定された航空機大手ボーイングに対する公的支援の撤廃を履行していないとして、WTOに履行を確認するための小委員会(パネル)の設置を要請したと発表した。

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EUは、米国防総省や米航空宇宙局(NASA)などがボーイングの次世代中型旅客機「787」(通称ドリームライナー)などの開発に50~60億ドルの不当な補助金を交付したことで、欧州のライバルであるエアバスが損害を被ったとして、2004年にWTOに提訴。今年3月に勝訴が確定した。

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WTOの勧告に従って公的支援撤廃を迫られた米政府は9月、公的支援策の見直しを欧州委に通知し、違法な補助金を撤廃したと発表していた。しかし、欧州委は補助金撤廃の証拠がなく、新たな形での不当な補助金が交付されているとして、年間最大120億ドルに上る制裁措置の発動をWTOに申請。EUと米国の当事者間協議で、米側が補助金を撤廃したとする主張を変えなかったことから、制裁発動に向けてパネル設置要請に踏み切った。

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