2012/11/5

欧州ビジネスウオッチ

独ベルテルスマンと英ピアソン、書籍事業を統合

この記事の要約

独メディア大手のベルテルスマンは10月29日、英同業ピアソンと書籍出版事業を統合することで合意したと発表した。コスト削減のほか、デジタル事業、新興国事業を強化することが狙い。合弁計画が実現すると、世界市場シェアは25%を […]

独メディア大手のベルテルスマンは10月29日、英同業ピアソンと書籍出版事業を統合することで合意したと発表した。コスト削減のほか、デジタル事業、新興国事業を強化することが狙い。合弁計画が実現すると、世界市場シェアは25%を超え、ダントツの最大手企業となる見通しだ。

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ベルテルスマンとピアソンは現在、それぞれ子会社ランダム・ハウス、ペンギンを通して書籍事業を展開している。統合で誕生する新会社は社名がペンギン・ランダムハウスで、ベルテルスマンが53%、ピアソンが47%を出資する。

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合弁の対象となるのは両社の米国、カナダ、英国、オーストラリア、ニュージーランド、インド、南アフリカ事業と、ペンギンの中国事業、ランダム・ハウスのスペイン、ラテンアメリカ事業。ランダム・ハウスのドイツ事業は新会社に移管されず、ベルテルスマンの傘下にとどまる。

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ランダム・ハウスの2011年売上高は17億5,000万ユーロ、ペンギンは同12億6,000万ユーロ。

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ベルテルスマンとペンギンは独禁当局が来年下半期に取引を承認すると予想している。ただ、業界内には取引が独禁法に抵触するとの見方もあり、計画通りに承認されるかは定かでない。

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