2012/11/26

競争法

明治安田生命と独社のポーランド2社買収、欧州委が承認

この記事の要約

欧州委員会は20日、独保険大手タランクス傘下のタランクス・インターナショナル(ティント)と明治安田生命保険が、ポーランドの保険会社HDI AsekuracjaおよびHDI-Gerling Zycieを共同で買収する計画を […]

欧州委員会は20日、独保険大手タランクス傘下のタランクス・インターナショナル(ティント)と明治安田生命保険が、ポーランドの保険会社HDI AsekuracjaおよびHDI-Gerling Zycieを共同で買収する計画を認可したと発表した。タランクスと明治安田生命は2年前から提携関係にあり、すでにポーランドで共同事業を展開しているが、同市場では複数のライバルとの競争にさらされているため、新たに2社の買収を認めても競争上の懸念が生じる恐れはないと判断した。

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明治安田生命は2010年11月にタランクスと戦略的提携契約を結び、これまでにティントと共同でポーランド保険3位のオイロパ・グループと同2位のワルタ・グループを買収している。一方、HDI AsekuracjaとHDI-Gerling Zycieはポーランド国内でそれぞれ生命保険、損害保険、再保険を展開している。

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欧州委は明治安田生命とティントが共に再保険の分野で強固な基盤を築いていることから、垂直統合の可能性も視野に市場分析を進めていた。しかし、今年4月にティントと明治安田生命によるワルタの共同買収を認可した際と保険市場を取り巻く環境は基本的に変わっておらず、新たに2社を取得しても市場シェアに大きな変動はないことから、買収計画を認めても競争が阻害される恐れはないと結論づけた。

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