2012/12/10

総合 –EUウオッチャー

スペインの銀行救済に395億ユーロ、ユーロ圏が支援実施を承認

この記事の要約

スペイン政府は3日、EUに国内銀行向け金融支援の第1弾として、395億ユーロの支援実施を正式に要請した。ユーロ圏17カ国は同日の財務相会合で、支援実施を承認。EUの金融安全網である「欧州安定メカニズム(ESM)」を通じて […]

スペイン政府は3日、EUに国内銀行向け金融支援の第1弾として、395億ユーロの支援実施を正式に要請した。ユーロ圏17カ国は同日の財務相会合で、支援実施を承認。EUの金融安全網である「欧州安定メカニズム(ESM)」を通じて、12月12日頃に支援を行うことを決めた。

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スペインの銀行は、不動産バブル崩壊に伴って巨額の不良債権を抱え、経営難に陥っており、それが貸し渋りを招いて国内経済の低迷に拍車をかけている。このため政府は6月、EUに銀行支援を要請。ユーロ圏は7月、最大1,000億ユーロの支援を実施することを決めていた。

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スペイン政府は9月に完了した各銀行のストレステストの結果に基づき、第1弾の支援を要請した。支援の大半となる370億ユーロが、国有化されたバンキア、カタルーニャバンク、NCGバンコ、バンコ・デ・バレンシアの4行に、銀行再編基金(FROB)経由で注入される。

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スペインのギンドス経済相によると、銀行向け融資の満期は12.5年。金利は初年度が1%未満に設定されるという。

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