2012/12/10

総合 –EUウオッチャー

EU大統領、経済金融統合推進の報告書発表

この記事の要約

EUのファンロンパイ大統領(欧州理事会常任議長)は6日、EUの経済・金融統合の推進に向けた最終報告書を発表した。欧州委員会のバローゾ委員長、ユーロ圏財務相会合のユンケル議長、欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁と協力してま […]

EUのファンロンパイ大統領(欧州理事会常任議長)は6日、EUの経済・金融統合の推進に向けた最終報告書を発表した。欧州委員会のバローゾ委員長、ユーロ圏財務相会合のユンケル議長、欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁と協力してまとめたもので、2012年末から3段階に分けて政策協調を進めることを提案している。

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報告書は第1段階(2012年末~13年)として、銀行監督一元化の14年1月までの実施や、EUの金融安全網である「欧州安定メカニズム(ESM)」が銀行に直接支援できる態勢を13年3月までに整えることなどを提示。第2段階(13~14年)では、銀行破たんを処理する共通機関の創設を盛り込んだ。第3段階(14年以降)については、各国の予算編成での協調などを進める。

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同報告書は、6月のEU首脳会議で提示された原案を煮詰めたもの。欧州委が11月末にまとめた経済通貨統合(EMU)の深化に向けた青写真も参考とした。欧州委は、単独での資金調達が困難となっているユーロ参加国を支援するため、ユーロ圏17カ国が共同で債券を発行する「ユーロ債」構想を盛り込んでいたが、ドイツなどが強く反対していることから、最終報告では言及がなかった。

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同報告書の内容は12月13、14日に開催されるEU首脳会議で協議される。

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