2013/1/7

産業・貿易

独当局が外銀の資本移動を制限か、欧州委が調査に着手

この記事の要約

欧州委員会は3日、ドイツの金融規制当局である連邦金融監督庁(BaFin)が国外に本社を置く金融機関への資本移動を不当に制限していないかどうか、欧州銀行監督機構(EBA)と連携して調査を進めていることを明らかにした。同日付 […]

欧州委員会は3日、ドイツの金融規制当局である連邦金融監督庁(BaFin)が国外に本社を置く金融機関への資本移動を不当に制限していないかどうか、欧州銀行監督機構(EBA)と連携して調査を進めていることを明らかにした。同日付の独経済紙「ハンデルスブラット」の報道を受けたもの。同紙はドイツに進出している外国銀行の経営が悪化した場合に国内の子会社が資本不足に陥る事態を防ぐため、BaFinは子会社から本社に移転できる資本を制限しており、資本移動の自由を保障したEU法に抵触するおそれがあるとして欧州委が調査に入ったと報じていた。

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欧州委のバルニエ委員(域内市場・金融サービス担当)付きの報道官は記者団に対し、資本移動の自由と単一市場を実現するうえで規制当局の意向が重要なカギを握ると指摘し、ドイツでの動きに対して「強い懸念を抱いている」と発言。そのうえで、まず各国当局が連携して規制方針を調和させる必要があると強調し、調整が不調に終わった場合はEBAが「仲介役」を務めることになるとの考えを示した。

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BaFinはこれまでのところ、ハンデルスブラット紙の報道および欧州委報道官の発言に対してコメントを拒否している。

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