2013/1/14

環境・通信・その他

欧州通信大手、汎欧州通信インフラ構築で協議

この記事の要約

欧州の主要通信会社が、汎欧州の通信インフラ網の構築に向けた協議を進めている。英フィナンシャル・タイムズ(FT)が9日報じた。国ごとに分断された通信市場を統合するため大胆な対策を求めるEUの要請を受けたもの。\ 欧州全体を […]

欧州の主要通信会社が、汎欧州の通信インフラ網の構築に向けた協議を進めている。英フィナンシャル・タイムズ(FT)が9日報じた。国ごとに分断された通信市場を統合するため大胆な対策を求めるEUの要請を受けたもの。

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欧州全体をカバーする通信インフラの構想は、欧州委のアルムニア副委員長(競争政策)と、ドイツテレコム、フランステレコム、テレコムイタリア、スペインのテレフォニカなど主要通信会社の代表による非公式会合で浮上した。関係筋の一人はFT紙の取材に対し、通信会社は欧州の分断された市場が競争力の低下につながっていると不満を抱いていると指摘。「欧州通信市場を機能させる建設的なアイデアの実現で合意した」と語った。

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各国の通信インフラや規制には多くの違いがあり、通信網の共有には困難が伴う。欧州危機の不安が残るなか、資金調達も大きな課題だ。ただ、通信・インターネットのサービス料金が欧州全体で統一されれば、消費者にとっては利益となる。アルムニア副委員長は、国内企業同士の合併は競争の減退をもたらすとして厳しい姿勢を示してきたが、欧州単一市場を促進する国境を越えた提携には寛容な姿勢を見せており、昨年12月には、「効率の向上には、通信会社の合併以外にも通信網の共有などの方法がある」と述べている。

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