2013/2/18

環境・通信・その他

EUが牛肉加工食品のDNA検査実施、馬肉混入問題に対応

この記事の要約

EU加盟国は15日、英国などで馬肉が混入した牛肉の加工食品が販売されていたことが発覚したことを受けて、域内で牛肉加工食品のDNA検査を実施することを決定した。\ 問題の発端となったのは、アイルランド食品安全庁が1月中旬、 […]

EU加盟国は15日、英国などで馬肉が混入した牛肉の加工食品が販売されていたことが発覚したことを受けて、域内で牛肉加工食品のDNA検査を実施することを決定した。

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問題の発端となったのは、アイルランド食品安全庁が1月中旬、英国とアイルランドのスーパーで販売されていた冷凍のビーフバーガーから馬のDNAが検出されたと発表したこと。今月上旬には英国で欧州冷凍食品大手フィンダスのビーフ・ラザニアに最高で100%の馬肉が含まれていたことが発覚。その後、フランスやドイツなど欧州16カ国で馬肉が混入したラザニアやミートソースが販売されていることが確認され、欧州全域にまたがるスキャンダルに発展している。各国当局は馬肉が混入した経緯について調査を進めているが、例えばラザニアのケースではルーマニアで処理された食肉が、オランダ、キプロス、ルクセンブルク、フランスの業者を経て製品化されるなど流通経路が複雑なことから、調査は難航するとの見方もある。

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これを受けて欧州委員会は13日、全加盟国で牛肉加工食品を無作為抽出してDNA検査を実施し、馬肉が混入していないかを調査すると同時に、人間に健康被害を引き起こす危険性がある動物用抗炎症薬「フェニルブタゾン」が馬肉に残留していないかチェックすることを提案。これを加盟国が承認した。

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欧州委のボルジ委員(保健・消費者保護担当)は、「牛肉でないものを牛肉と表示する権利は誰にもない」とした上で、「誰かが責任をとることになるだろう」と述べ、刑事責任の追求を含め必要な措置をとる姿勢を示した。

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