2013/3/25

総合 –EUウオッチャー

銀行監督の一元化、加盟国と欧州議会が合意

この記事の要約

欧州委員会は19日、ユーロ圏の大手銀行の監督権を欧州中央銀行(ECB)に移管する法案について、EU加盟国と欧州議会が合意したと発表した。欧州議会は近く本会議で法案を可決する見込み。これにより銀行監督のECBへの一元化が2 […]

欧州委員会は19日、ユーロ圏の大手銀行の監督権を欧州中央銀行(ECB)に移管する法案について、EU加盟国と欧州議会が合意したと発表した。欧州議会は近く本会議で法案を可決する見込み。これにより銀行監督のECBへの一元化が2014年半ばに実現することが確実となった。

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加盟国が昨年12月に合意した銀行監督の一元化案は、資産総額が300億ユーロを超えるか、本国の国内総生産(GDP)の20%以上を占める大手銀行をECBの直接監督下に置くという内容。その他のユーロ圏内の銀行は引き続き各国当局が監督するが、必要に応じてECBが介入する権限を持つ。欧州議会は加盟国との協議で、ECB内に設置される「監督委員会」の委員長、副委員長の候補者承認権を欧州議会に与えることを条件に、同案の受け入れに応じた。

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債務危機の再発防止に向けた銀行監督の一元化は、「銀行同盟」創設の第1段階。債務危機に直面するユーロ参加国に金融支援を行う「欧州安定メカニズム(ESM)」が資金繰りに行き詰まった各国の銀行に政府を通さず直接支援できるようにするための条件ともなっている。

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