2013/5/21

競争法

石油大手が価格操作か、欧州委がシェルなどに立ち入り調査

この記事の要約

欧州委員会は14日、複数の石油会社が価格操作を行っている疑いがあるとして、関係各社に立ち入り調査を実施したと発表した。対象企業は公表していないが、英BP、英・オランダ資本のロイヤル・ダッチ・シェル、ノルウェーのスタットオ […]

欧州委員会は14日、複数の石油会社が価格操作を行っている疑いがあるとして、関係各社に立ち入り調査を実施したと発表した。対象企業は公表していないが、英BP、英・オランダ資本のロイヤル・ダッチ・シェル、ノルウェーのスタットオイルが調査を受けたことを確認している。

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スタットオイルによると、問題となっているのは、資源情報配信大手の米プラッツ社への価格報告。欧州委は声明で、関係各社が原油、石油製品、バイオ燃料の取引価格について、共謀して虚偽の報告を行い、価格を操作している疑いがあるとしている。また、他社の同報告システムへの参加を阻止している疑いも浮上している。

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プラッツがまとめる石油価格情報は、石油価格の世界的な指標として、価格形成に大きな影響力を持っており、欧州委は報告した価格と実際の取引価格との差がわずかでも「原油、石油製品、バイオ燃料の価格に多大な影響を与え、消費者に損害を及ぼすと」指摘。今回のカルテル疑惑は欧州の枠を超えた国際的な大問題に発展する可能性がある。

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BPとシェルは立ち入り調査について詳細なコメントを控えているが、今後の調査に協力するとしている。

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