2013/6/24

欧州ビジネスウオッチ

シーメンス、ソーラー事業清算へ

この記事の要約

独電機大手のシーメンスは17日、赤字が続く太陽光・太陽熱発電(ソーラー)事業を来春までに清算することを明らかにした。昨年秋から売却先を模索してきたものの、買い手が見つからなかったためで、今後は再生可能エネルギー分野の経営 […]

独電機大手のシーメンスは17日、赤字が続く太陽光・太陽熱発電(ソーラー)事業を来春までに清算することを明らかにした。昨年秋から売却先を模索してきたものの、買い手が見つからなかったためで、今後は再生可能エネルギー分野の経営資源を水力と風力発電に絞り込む。

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同社は2009年、イスラエルの太陽熱発電設備メーカー、ソレルを2億8,400万ユーロで買収し、ソーラー事業に参入した。太陽熱発電設備の世界最大手になる計画だった。

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だが、太陽光発電パネル価格が中国企業の安売り攻勢で大幅に下落したことで、太陽熱発電は採算が合わなくなり、経営を大きく圧迫。ソーラー事業の2012年9月期の税引き前損失は2億5,900万ユーロに達し、売上高(1億9,900万ユーロ)を上回った。同事業への投資額は計10億ユーロを超える。

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事業清算の影響を受ける従業員は計284人で、そのうち230人はイスラエルが占める。

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