2013/7/22

競争法

グーグルに一段の改善求める、検索表示問題で=欧州委

この記事の要約

欧州委員会は17日、EU競争法(独占禁止法)違反の疑いで調査を受けているインターネット検索最大手の米グーグルが制裁回避に向けて提示した是正案の内容が不十分であるとして、一層の改善を求めたことを明らかにした。\ 欧州委は、 […]

欧州委員会は17日、EU競争法(独占禁止法)違反の疑いで調査を受けているインターネット検索最大手の米グーグルが制裁回避に向けて提示した是正案の内容が不十分であるとして、一層の改善を求めたことを明らかにした。

\

欧州委は、グーグルが欧州の検索市場で独占的地位を乱用し、ネット検索機能で自社関連のサービスなどをライバル社よりも優先的に表示しているという米マイクロソフトなど競合企業からの訴えを受け、2010年11月に調査を開始。13年3月にグーグルが競争法に違反しているとの初期判断を示した。これに対しグーグルは4月、検索結果ページ上でラベルを付けることなどによって自社サービスとその他の検索結果を明確に区別するほか、競合3社以上のサービスへのリンク掲載、広告主が他のプラットフォームに容易に移行できるようにすることなどを内容とする是正案を提出。欧州委は、是正案について同業他社などの利害関係者からの意見を求める「市場テスト」を実施していた。

\

欧州委のアルムニア副委員長(競争政策担当)は、市場テストで意見を聴取した結果、「グーグルが提出した是正案は我々の懸念を払拭するには不十分だという結論に達した」と述べ、グーグルのシュミット会長に書簡を送り、是正案を改善するよう求めたことを明らかにした。欧州委に受け入れられる改善案を提示できなかった場合、グーグルには最大で年間売り上げの10%に相当する500億ドルの罰金が課される可能性がある。

\

欧州委の発表を受けグーグルの広報担当者は、問題解決に向け引き続き欧州委に協力する意向を示すと同時に、同社の是正案は欧州委が示した懸念に明確に対処するものであると強調した。

\