EUは23日、中国製のアイロン台に発動している反ダンピング措置を5年間延長すると発表した。一方、ウクライナ製アイロン台に対する同措置は解除することを決めた。
\EUは2007年、中国製のアイロン台が原価を割り込む不当な安値で輸出されているとして、最高税率38.1%の反ダンピング関税を課し、2010年に同税率を42.3%に引き上げた。これを受けて、40~45%に達していたEU市場における中国製品のシェアは11年に15~20%まで縮小した。しかし、イタリア、英国、ポーランドのアイロン台メーカー3社は、中国製品がなおダンピング輸出されているとして、EUに反ダンピング措置の延長を要請していた。
\EUは3社の申し立てを検証した結果、反ダンピング措置を解除すると中国製品の廉価販売が再び急増するとして、23日付けの官報で適用延長を正式に発表した。
\ウクライナ製に関しては、1社(ユーロゴールド)を対象に、2007年から税率9.9%(10年に7.7%に軽減)の反ダンピング関税を課していた。同社製品のEU市場でのシェアは8%から10%に拡大したものの、これをEUは中国製品の輸入減少が理由として、反ダンピング措置の延長は不要と判断した。
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