2013/8/26

欧州ビジネスウオッチ

ロイズの独生保部門、英投資会社などが買収

この記事の要約

英大手銀行ロイズ・バンキング・グループ傘下の独生命保険会社ハイデルベルガー・レーベンは21日、英投資会社シンベンと独ハノーバー再保険が同社を買収すると発表した。ハイデルベルガーは今後、他の保険会社が抱える保険契約を譲り受 […]

英大手銀行ロイズ・バンキング・グループ傘下の独生命保険会社ハイデルベルガー・レーベンは21日、英投資会社シンベンと独ハノーバー再保険が同社を買収すると発表した。ハイデルベルガーは今後、他の保険会社が抱える保険契約を譲り受け、事業を拡大していく方針。ドイツの生保業界では保証利回りの高い時期に締結した保険契約が各社の重荷となっている。

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シンベンとハノーバー再保険はハイデルベルガーを約3億ユーロで取得する。持ち株比率はシンベンが80%、ハノーバー再保険が20%。ロイズは2009年に公的支援を受けた際、EUの欧州委員会から周辺事業の放出を命じられており、その一環でハイデルベルガーを売却する。

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リーマンショックに伴う金融危機を受けて生保の資金運用は厳しくなっている。主な運用先である国債の利回りが低下しているためだ。特に金利の高い時期に締結した保険契約は利益の圧迫要因となっている。

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ハイデルベルガーは保証金利に縛られないファンド型の生保商品を販売しており、保有契約数は現在33万件。今後はIT投資と他社からの保険契約の取得(規模の効果)を通して業務効率を引き上げ、収益力を強化する意向だ。

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