2013/10/14

欧州ビジネスウオッチ

アリタリアが3億ユーロ増資を決定、破綻を当面は回避

この記事の要約

経営難で破綻の危機に直面している伊アリタリア航空は11日、取締役会が3億ユーロの増資計画を承認したと発表した。既存株主のほか、イタリア郵政公社が増資を引き受ける。これによって同社は当面の運転資金を確保し、経営破綻をとりあ […]

経営難で破綻の危機に直面している伊アリタリア航空は11日、取締役会が3億ユーロの増資計画を承認したと発表した。既存株主のほか、イタリア郵政公社が増資を引き受ける。これによって同社は当面の運転資金を確保し、経営破綻をとりあえず回避できる見通しとなった。

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増資のうち最大7,500万ユーロは、伊政府が打ち出したアリタリア救済計画に基づき、イタリア郵政公社が引き受け、新たな株主となる。出資比率は15%程度となる見込み。残りはエールフランスKLMなど既存株主が引き受ける。

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このほかアリタリアは、株主である大手銀行のインテサ・サンパオロ、ウニクレディトから2億ユーロの融資を受ける。

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2009年に経営破綻したアリタリアは、エールフランスKLMとイタリアの投資家グループからの出資を受けて再建に取り組んできた。しかし、経営不振が続いており、今年上期は2億9,400万ユーロの赤字を計上。累積債務は9億4,600万ユーロに膨らみ、資本増強計画がまとまらなければ業務停止に追い込まれる状況にあった。

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