2013/11/4

総合 –EUウオッチャー

10月のユーロ圏インフレ率は0.7%、4年ぶり低水準に

この記事の要約

EU統計局ユーロスタットが10月31日発表した同月のユーロ圏のインフレ率(速報値)は前年同月比0.7%で、前月の1.1%から0.4ポイント縮小した。インフレ率の低下は3カ月連続で、2009年11月以来4年ぶりの低水準とな […]

EU統計局ユーロスタットが10月31日発表した同月のユーロ圏のインフレ率(速報値)は前年同月比0.7%で、前月の1.1%から0.4ポイント縮小した。インフレ率の低下は3カ月連続で、2009年11月以来4年ぶりの低水準となった。

\

インフレ率の縮小は、エネルギー価格が1.7%低下し、下げ幅が前月の0.9%から大きく拡大したことが主因。このほか食品、サービスなどの上昇率が低下した。さらに、価格変動が激しいエネルギー、食品、アルコール・たばこを除いた基礎インフレ率も0.8%となり、前月の1%を0.2ポイント下回った。

\

ユーロ圏経済は4-6月期に景気後退を脱してプラス成長に転換したが、回復は緩やかで、失業率は過去最悪の水準にある。物価の低下が加速し、インフレ率が欧州中央銀行(ECB)の上限目標値である2%を大きく下回ったことで、利下げ圧力が強まりそうだ。市場の一部では、ECBが12月に過去最低の0.5%となっている政策金利を引き下げるとの観測が浮上している。

\