2013/11/18

総合 –EUウオッチャー

ユーロ圏の7-9月期GDPは0.1%増、独の減速などで上げ幅縮小

この記事の要約

EU統計局ユーロスタットが14日発表したユーロ圏の2013年7-9月期の域内総生産(GDP、速報値)は前期比0.1%増となり、2四半期連続でプラス成長となった。ただ、ドイツの成長減速、フランスのマイナス成長転落などが響き […]

EU統計局ユーロスタットが14日発表したユーロ圏の2013年7-9月期の域内総生産(GDP、速報値)は前期比0.1%増となり、2四半期連続でプラス成長となった。ただ、ドイツの成長減速、フランスのマイナス成長転落などが響き、プラス幅は前期の0.3%から縮小。ユーロ圏の景気回復がもたついていることが浮き彫りとなった。(表参照)

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EU28カ国ベースのGDPは0.2%増で、伸び率は前期の0.3%を0.1ポイント下回った。前年同期比ではユーロ圏が0.4%減、EUが0.1%増だった。

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今回の速報値は20カ国のデータに基づいて算出された。前期比の伸び率を国別にみると、ユーロ圏経済を牽引するドイツが0.3%と、前期の0.7%から大幅に縮小した。設備投資、個人消費など内需は堅調だったが、輸出がユーロ高の影響で落ち込んだ。フランスは前期に0.5%のプラス成長に転じたが、輸出と設備投資などが低迷し、0.1%のマイナスとなった。また、イタリアは0.1%減と、マイナス幅は前期の0.3%から改善したものの、景気後退が続いている。英国は0.8%増と好調だった。

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一方、債務・金融危機でEUなどから金融支援を受けている国では、スペインが0.1%増となり、9四半期ぶりにプラス成長に復帰。ポルトガルは0.2%増で、前期に続いてプラス成長を維持した。キプロスは0.8%減。マイナス幅は前期の1.8%を大きく下回ったものの、景気後退から抜け出していない。

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