2014/1/6

欧州ビジネスウオッチ

カルフールが欧州でモール127軒取得、投資会社などと共同で

この記事の要約

仏小売り最大手のカルフールは12月16日、ショッピングモール経営の仏クレピエールが欧州で展開する127軒のモールを投資会社などと共同で取得することで合意したと発表した。取得額は20億ユーロ。これによって収益基盤の拡大を図 […]

仏小売り最大手のカルフールは12月16日、ショッピングモール経営の仏クレピエールが欧州で展開する127軒のモールを投資会社などと共同で取得することで合意したと発表した。取得額は20億ユーロ。これによって収益基盤の拡大を図る。

取得するのはカルフールのハイパーマーケットが出店している仏、伊、スペインのモール。同社と組む企業は非公表だが、消息筋がロイター通信に明らかにしたところによると、カルフールの大株主である米投資会社コロニー・キャピタル、仏保険会社BNPパリバ・カーディフ、プレディカなどが含まれているという。

カルフールと各社は合弁会社を設立し、取得した店舗を一元的に運営する。カルフールの出資比率は42%。買収でカルフールが負担するのは1億ユーロにとどまるが、同社が運営している45軒のモールを合弁会社に移管する。合弁会社が運営するモールは172軒、売り場面積が80万平方メートルを超え、同社は欧州最大級のモール運営会社となる。4月末までの取得手続き完了を見込んでいる。

カルフールはモール運営事業によって年間約1億8,000ユーロのテナント収入を見込んでいる。さらに、同社のハイパーマーケットが出店するモールそのものを買収することで、販売拡大に向けた店舗改装などを自由に実施できるようになる。