2014/1/27

総合 –EUウオッチャー

EUが対イラン制裁の一部を解除、石化製品取引再開など

この記事の要約

EU加盟国は20日の外相理事会で、イランが欧米など6カ国と合意した核開発縮小の第一段階の措置を実行したことを受けて、EUが同国に発動してきた経済制裁の一部を同日付で解除することを決めた。 解除したのは、イラン産の原油を輸 […]

EU加盟国は20日の外相理事会で、イランが欧米など6カ国と合意した核開発縮小の第一段階の措置を実行したことを受けて、EUが同国に発動してきた経済制裁の一部を同日付で解除することを決めた。

解除したのは、イラン産の原油を輸送するタンカーの再保険引き受け禁止、イラン産石油化学製品と貴金属の取引禁止など。タンカーの再保険は欧州の保険会社が9割を引き受けていたことから、イランにとって制裁解除は大きな意味を持つ。

6カ国とイランは昨年11月、イランが軍事転用の恐れがある濃縮度20%のウラン製造を凍結する見返りに、経済制裁を一部緩和することで合意していた。EUは国際原子力機関(IAEA)が20日に高濃縮ウラン製造停止の実行を確認したことから、制裁の一部解除に踏み切った。

制裁解除の期間は6カ月間。双方の合意に基づいて延長が可能となる。