2014/1/27

欧州ビジネスウオッチ

ハパックロイド、チリ社とコンテナ事業統合

この記事の要約

海運大手の独ハパックロイドは22日、チリ同業CSAVとコンテナ事業を統合することで基本合意したと発表した。資産査定(デューデリジェンス)を行ってから統合を正式に決める。統合で誕生する新会社は世界4位のコンテナ輸送会社とな […]

海運大手の独ハパックロイドは22日、チリ同業CSAVとコンテナ事業を統合することで基本合意したと発表した。資産査定(デューデリジェンス)を行ってから統合を正式に決める。統合で誕生する新会社は世界4位のコンテナ輸送会社となる見通しだ。

両社は昨年12月、提携交渉を進めていることを明らかにした。厳しさを増す国際市場で競争力を強化することが狙い。買収のシナジー効果は年3億ドルを見込む。

CSAVは53隻を保有。コンテナ積載能力は計26万3,000TEU(20フィートコンテナ換算)で、世界20位に付ける。単独で生き残るには事業規模が小さすぎるという問題を抱えている。

ハパックロイドは運航船舶数が53隻、コンテナ積載能力が73万TEUで、世界5位につける。ただ、業界トップ3であるデンマークのマースク(シェア14.8%)、スイスのMSC(同13.3%)、仏CMA CGM(8.5%)に比べるとシェアが小さく、CSAVとコンテナ事業を統合しても5.6%にとどまる。

ハパックロイドはCSAVとの取引成立後、新規株式公開(IPO)を実施する考えで、CSAVは筆頭株主になる見通しだ。