2014/2/10

競争法

キプロス・エストニア航空への公的支援に疑義、欧州委が本格調査開始

この記事の要約

欧州委員会は4日、経営難に陥っている国営のキプロス航空、エストニア航空に対する公的支援計画がEU競争法の公的補助ルールに違反する疑いがあるとして、本格調査を開始すると発表した。 公的支援の規模はキプロス航空が1億290万 […]

欧州委員会は4日、経営難に陥っている国営のキプロス航空、エストニア航空に対する公的支援計画がEU競争法の公的補助ルールに違反する疑いがあるとして、本格調査を開始すると発表した。

公的支援の規模はキプロス航空が1億290万ユーロ、エストニア航空が4,070万ユーロ。両国政府は経営危機で資金繰りが悪化している両社の存続には公的支援が必要として、欧州委に認可を申請していた。

EU競争法では、企業への公的支援について、対象企業の長期的再建が可能な場合に限り、健全な競争を妨げない範囲で、10年間で1回のみ認めるという規定がある。欧州委は今回のケースに関して、両社とも再建の見込みが不透明で、競争上の対応策としてまとめた路線縮小などの計画が十分とは言えず、しかも過去に支援を受けたことがあることから、追加支援が同ルールに違反する疑いがあるとしている。