2014/2/17

総合 –EUウオッチャー

ポルトガル10年物国債の入札順調、金融支援脱却へ弾み

この記事の要約

ポルトガル政府は11日、10年物国債の入札を実施し、予定通り30億ユーロを調達した。債務危機によりEUと国際通貨基金(IMF)から受けている金融支援が5月に打ち切られるが、景気回復を追い風に応募が殺到し、市場の信頼回復を […]

ポルトガル政府は11日、10年物国債の入札を実施し、予定通り30億ユーロを調達した。債務危機によりEUと国際通貨基金(IMF)から受けている金融支援が5月に打ち切られるが、景気回復を追い風に応募が殺到し、市場の信頼回復を裏付けた。

債務危機に陥ったポルトガルは2011年4月にEUとIMFから総額780億ユーロの金融支援を取り付け、財政再建に取り組んできた。金融支援実施後の10年物国債の入札は2013年5月以来。応募は発行枠の3倍を超える95億ユーロに達し、平均落札利回りは前回の5.669%を下回る5.11%と、妥当な水準に落ち着いた。

同国債に対する旺盛な需要は、ポルトガルが昨年4~6月期に景気後退を脱し、輸出主導で景気回復が進んでいることが背景にある。政府は指標となる10年物国債の入札が順調に完了したことで、金融支援脱却に向けて弾みがついた格好だ