2014/2/17

環境・通信・その他

ベルギーが子供の安楽死も合法化、年齢制限撤廃法案が可決

この記事の要約

ベルギーの下院は13日、子供の安楽死を合法化する法案を賛成多数で可決した。現在は18歳以上が対象となっているが、年齢制限を撤廃し、一定の条件の下で子供の安楽死も認める。同法案は上院を通過済みで、国王による署名を経て発効す […]

ベルギーの下院は13日、子供の安楽死を合法化する法案を賛成多数で可決した。現在は18歳以上が対象となっているが、年齢制限を撤廃し、一定の条件の下で子供の安楽死も認める。同法案は上院を通過済みで、国王による署名を経て発効する。安楽死の年齢制限をなくすのはベルギーが初めて。

同法案では、末期症状の患者で、「緩和不可能な耐え難い苦痛が常態化している」子供の安楽死を認める。本人に意識、判断能力があり、安楽死を希望している場合が対象となる。条件を満たしているかを医師が確認し、親が同意することが求められる。

EUではベルギー、オランダ、ルクセンブルクの3カ国で安楽死が合法化されており、オランダでは12歳以上の未成年者の安楽死が認められているが、年齢制限を撤廃するのは世界でも初めて。国内ではキリスト教関係者を中心に、安楽死を望む子供の「判断能力」認定には微妙なケースが多いなどとして反発し、議会でもキリスト教系の与党が反対に回った。しかし、支持する勢力が上回り、12月に上院が法案を可決。下院でも賛成86、反対44、棄権12の賛成多数で可決した。

ベルギーでは2002年に安楽死が合法化され、2012年には1,432件が実施された。