2014/2/24

総合 –EUウオッチャー

EUがスイスの移民制限に対抗措置、R&D・教育連携の交渉凍結

この記事の要約

欧州委員会は16日、EUの研究・開発(R&D)、教育交流ブログラムへのスイスの参加に向けた交渉を凍結すると発表した。同国がEU加盟国などからの移民の受け入れ制限を決めたことへの対抗措置となる。 欧州委の報道官に […]

欧州委員会は16日、EUの研究・開発(R&D)、教育交流ブログラムへのスイスの参加に向けた交渉を凍結すると発表した。同国がEU加盟国などからの移民の受け入れ制限を決めたことへの対抗措置となる。

欧州委の報道官によると、交渉凍結の対象となるのは、R&D活動に資金を助成するプログラム「ホライズン2020」と、域外の学生、研究者に奨学金を支給し、EU内で学ぶ機会を提供する「エラスムス計画」。2014~20年を対象期間とする次期計画へのスイスの参加に関する交渉を無期限で停止する。

スイスで9日に実施された国民投票では、移民の受け入れに上限を設ける案が賛成多数で承認された。これに基づき、政府は3年以内に移民制限を法制化することになっている。

スイスの動きは、EUとの人の自由な移動を認める協定に反するもので、EUは反発している。スイス政府が国民投票の結果を受けて、昨年7月にEU加盟国となったクロアチアに労働市場を開放する協定の調印見送りを打ち出したこともあって、EUは対抗措置の発動を決めた。