2014/3/31

欧州ビジネスウオッチ

シーメンス、英に風力発電用設備の新工場

この記事の要約

独エンジニアリング大手シーメンスは25日、英国に洋上風力発電用設備の新工場を開設すると発表した。1億6,000万ポンド(約274億円)を投じて、風力タービンとタービン用のローター・ブレード(翼)の工場を建設する。2016 […]

独エンジニアリング大手シーメンスは25日、英国に洋上風力発電用設備の新工場を開設すると発表した。1億6,000万ポンド(約274億円)を投じて、風力タービンとタービン用のローター・ブレード(翼)の工場を建設する。2016年の稼働を目指す。

シーメンスは2011年、英港湾施設運営会社アソシエーテッド・ブリティッシュ・ポーツ(ABポーツ)と提携し、イングランド北東部ハルに洋上風力発電用設備の工場を建設する「グリーン・ポート・ハル」プロジェクトを展開すると発表していた。これに基づいて、ハルに風力タービン工場を建設。さらに、当初は計画に含まれていなかった大型ローター・ブレードの工場をハル近郊のポールに建設する。投資額は当初予定していた8,000万ポンドから2倍に引き上げる。

同事業にはABポーツも1億5,000万ポンドを投じるため、投資総額は3億1,000万ポンドに上る。これにより最大1,000人の雇用創出効果を見込む。

英国は風力発電大国で、現在は22施設が稼働し、365万3,000キロワット(kW)の発電能力を持つ。同能力は全世界の半分以上を占める。

これまで同社はローター・ブレードをデンマークで生産してきたが、英国で生産する6,000kW級のタービンには全長75メートルのブレードが必要となることから、新たに工場を建設することを決めた。