EU当局、60歳以上の2回目追加接種を勧告

EU保健当局の欧州疾病予防管理センター(ECDC)と欧州医薬品庁(EMA)は11日、各加盟国の当局に対して、60歳以上の人を対象に新型コロナウイルスワクチンの2回目の追加接種(ブースター接種)を行うよう勧告した。これまでは80歳以上への実施を勧告していたが、感染力が強いとされるオミクロン株の変異ウイルスの感染が広がっていることから、接種対象を拡大する。

欧州ではオミクロン株のうち、「BA.5」という変異ウイルスへの置き換わりが急速に進み、新型コロナ感染者が再び急増し、入院患者も増えている。このため、ECDCとEMAは60~79歳と感染すれば重症化するリスクが高い人への2回目の追加接種を進めるよう勧告した。両機関は4月、80歳以上を対象に2回目の追加接種を行うよう勧告していた。

健康な60歳以下の人や医療、介護従事者への2回目の追加接種に関しては、現時点では支持するに足る明確な根拠がないとしている。

今回の勧告を受けて、イタリア政府は同日、60歳以上への2回目の追加接種を近く開始する意向を表明した。

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