ハンガリー中銀が15会合連続で利上げ、政策金利10.75%に

ハンガリー中央銀行は7月26日、政策金利を1ポイント引き上げ、10.75%にすると発表した。金利が2桁を超えるのは金融危機のさなかの2008年10月以来。利上げは15会合連続で、昨年6月からの上げ幅の合計は10.15ポイントに上る。ウクライナ戦争の影響でインフレが高進する中、物価の安定を図るため積極的な引き締め策を維持する。

政策金利の下限となる翌日物貸出金利は9.25%から10.25%に、上限となる翌日物、7日物有担保付貸出金利は12.25%から13.25%に、それぞれ1ポイント引き上げた。 同国の6月のインフレ率は前月から1ポイント増の11.7%となり、15カ月連続で中銀の上限目標値(4.0%)を上回った。通貨フォリント安に加え、商品価格やエネルギー価格の高騰に戦争が拍車をかけており、特に食料品の上昇率は20%を超える。中銀は今後について、秋ごろをピークに緩やかに下がり始め、2023年末ごろに許容範囲に戻ると予想する。 中銀は声明で、インフレ目標を達成するためには、商品価格の高騰を受けた賃金上昇によりインフレが進む「二次的効果」の影響を防ぎインフレ期待を抑えることが重要だと指摘。厳格な金融政策を長期間維持してインフレリスクを下げることを明言した。

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