2022/9/26

EU情報

伊総選挙で極右が第1党、初の女性首相誕生へ

この記事の要約

イタリアで25日に実施された総選挙で、メローニ党首率いる極右の野党「イタリアの同胞(FDI)」が第1党となることが確実となった。同党を中心とする右派連合で上下両院の議席の過半数を確保するもようで、メローニ氏がイタリア史上 […]

イタリアで25日に実施された総選挙で、メローニ党首率いる極右の野党「イタリアの同胞(FDI)」が第1党となることが確実となった。同党を中心とする右派連合で上下両院の議席の過半数を確保するもようで、メローニ氏がイタリア史上初の女性首相となる可能性が濃厚だ。

イタリアでは欧州中央銀行(ECB)の前総裁だったドラギ氏が率いる連立政権が、記録的な物価上昇への対応をめぐる対立で崩壊。7月に上下両院が解散され、2023年春に予定されていた総選挙が9月25日に前倒しで実施されることになった。

イタリアでの報道によると、最新の得票率はFDIが約26%。右派連合を組む「同盟」は約9%、ベルルスコーニ元首相の「フォルツァ・イタリア」は約8%で、合わせて43%に達した。

FDIはメローニ氏が2012年の結成した政党。独裁者ムッソリーニが率いたファシスト党の流れをくむ。このため、極右に分類されており、メローニ氏は過去に反EU的な言動が目立った。

ただ、今回の選挙では過激な発言が影を潜め、物価高対策を中心に現実的な路線を打ち出した。主要政党で唯一、ドラギ政権と距離を置き、同政権を批判し続けてきたことも支持拡大につながった。

ただ、新政権の前途は多難だ。記録的な物価高に即座に対応できなければ、国民の失望を招き、一気に求心力が低下しかねない。また、ウクライナに侵攻したロシアへの制裁をめぐっても、メローニ氏は欧米との協調を続け、厳しく対応する方針を打ち出しているが、「同盟」を率いるサルビーニ前内相は厳しい制裁に批判的。「フォルツァ・イタリア」のベルルスコーニ元首相はロシアのプーチン大統領との関係が深く、メローニ氏が方針転換を迫られる可能性もある。