ユーロ圏住宅価格、4~6月期は上昇率鈍化

EU統計局ユーロスタットがこのほど発表したユーロ圏の2022年4~6月期の住宅価格は、前年同期比で9.3%の上昇となり、上げ幅は過去最高だった前期の9.8%を下回った。価格の鈍化は2年ぶり。

ユーロ圏では欧州中央銀行(ECB)がコロナ禍対応として金融緩和を進め、金融市場に大量の資金が流れ込んだ結果、住宅ローン金利が下がって住宅を購入する人が増えたほか、物価高の影響で住宅価格の上昇が続き、21年10~12月期、22年1~3月期の上昇率は統計を開始した2005年以降の最高記録を更新していた。

上昇率の鈍化は、金融緩和の終了、物価の急激な上昇や、ウクライナ情勢が景気に及ぼす影響への不透明感などが住宅需要に反映されたためと目されている。

EU27カ国ベースの上昇率は9.9%。前期は10.4%だった。主要国はドイツが10.2%、スペインが8.1%、フランスが7.1%、イタリアが5.2%となっている。

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