ステランティスが南米鉱業会社に出資、EV用電池の材料確保へ

欧州自動車大手のステランティスは2月27日、アルゼンチンの鉱業会社マッキュアン・カッパーに1億5,500万ドルを出資し、株式14.2%を取得したと発表した。同社が開発を計画している銅鉱山の利権を確保し、電気自動車(EV)用電池の主要材料となる陰極銅を調達する狙いがある。

マッキュアン・カッパーはカナダ鉱業大手マッキュアン・マイニングの子会社。アルゼンチン北西部サン・フアン州で銅鉱山を開発するプロジェクトを進めている。この鉱山は未開発だが、銅埋蔵量で世界有数の鉱山になると期待されている。

ステランティスは今回の出資で、マッキュアン・カッパーの第2位株主となる。同社によると、同プロジェクトでは2027年から年10万トンの高純度陰極銅の生産を開始する計画だ。

30年までに欧州で販売する乗用車の100%、米国で販売する乗用車と軽トラックの50%をEVにする目標を掲げるステランティスは、電池材料の確保を進めている。1月にはフィンランドの非鉄金属大手テラフェームから硫酸ニッケルを調達する契約を結んだ。

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