香港の複合企業CKハチソン・ホールディングス(長江和記実業)が、傘下の通信会社スリーと北欧通信大手テレノール(ノルウェー)のデンマーク、スウェーデン事業の統合に向けた交渉を行っている。16日付の英フィナンシャル・タイムズが消息筋の情報として伝えた。
スリーは英国4位の通信会社。アイルランドなど欧州諸国でも事業を展開している。テレノールはデンマークで2位、スウェーデンで3位の通信会社だ。
消息筋によると、スリーは資産保有を必要最小限に抑えながら事業を拡大する「アセットライト」戦略に沿って、テレノールとデンマーク、スウェーデン事業の統合について協議を進めている。関係各社は報道内容についてコメントを控えている。
一方、CKハチソンは16日、スリーの英国内の携帯電話サービス事業を同業ボーダフォンと統合するために行っている協議が進展しており、合意に近づいていることを明らかにした。
両社は2022年10月、統合について協議を行っていると発表。統合が実現するとBT傘下のEEを抜き、英最大手の携帯電話サービス会社となる。統合案では、新会社の持ち株比率はボーダフォンが51%、スリーが49%となる。