欧州委員会動向、EU域内産業・サービス・政策をウオッチ

2014/12/1

東欧・ロシア・その他

ハンガリーの新1万フォリント紙幣、1日に流通開始

この記事の要約

ハンガリー中央銀行の国立銀行(MNB)は11月26日、新1万フォリント(約32.6ユーロ)紙幣の流通を12月1日から開始すると発表した。当面は旧紙幣と併用する。現金自動預払機(ATM)の新紙幣への対応は現在調整中としてい […]

ハンガリー中央銀行の国立銀行(MNB)は11月26日、新1万フォリント(約32.6ユーロ)紙幣の流通を12月1日から開始すると発表した。当面は旧紙幣と併用する。現金自動預払機(ATM)の新紙幣への対応は現在調整中としている。

MNBは今年9月、前回2001年の紙幣刷新から13年が経過し、紙幣の偽造防止技術が向上したことから、新紙幣に切り替えると発表。200フォリント、500フォリント、1,000フォリント、2,000フォリント、5,000フォリント、1万フォリント、2万フォリントの7種類の紙幣を2018年までに切り替えていく方針を打ち出していた。

ハンガリーは通貨ユーロ導入を目標に掲げているものの、2013年の対GDP比債務残高が上限の60%を上回る67%となるなど、早期のユーロ導入には困難が伴う。同国のヴィクトール・オルバン大統領も「2018年より前のユーロ導入は不可能」と発言しており、専門家の間では新紙幣の流通はユーロ導入が遠ざかったことを意味するとの見方がもっぱらだ。

MNBは紙幣切り替えのコストを150~200億フォリントと見積もっている。